なぜかというと、女性のホロスコープからすると太陽が夫であり、それが夫像とか結婚の傾向みたいなものを暗示するのですが、この人の太陽は冥王星と土星からスクエアなので、かなり圧迫されていて、なおかつ途中で挫折というような配置になっているからです。
太陽・冥王星スクエアは「人生の強制変更」みたいなことも暗示しますが、明らかに彼女は結婚・離婚によって人生コースを強制的に変更させられています。
彼女の太陽は山羊座なので割と堅苦しいイメージで、それが土星からスクエアなので、けっこう窮屈な結婚というのが暗示されています。
さらに天秤座の冥王星からスクエアということは、相手が原因、あるいは相手からガツンとやられる、みたいな感じになるため、まさに彼女の一連の通ってきた道そのものです。
それと、矢口真里の太陽と冥王星は29度同士で、それぞれサインの最後の度数となっています。
サインの最後の度数というのは、次のサインへのウォーミングアップ段階で、ちょうど色と色が混ざり合ったグラデーションの部分のように混在してハッキリしていない、すなわち違うエレメント間で矛盾を抱え物事がすんなりいかないということがあります。
隣り合うサインというのはまったく異質なものなので、その異質さゆえに折り合いをつけにくいことがあるのです。
彼女の場合はそこに太陽と冥王星があってスクエア同士、ですのでこれが少々困難な人生コース、結婚コース、というような事を表していたのではないかと思います。
女性にとって太陽が夫なら、結婚する前の男性に関しては火星が表します。
火星は若い男性とか結婚する前の男性なので、女性のホロスコープで太陽と火星のイメージがかけ離れていると、その人は付き合う人と結婚する人はまるで違う感じの人、ということになります。
また、火星=惹かれる男性、というかタイプの男性みたいになる人も多く、そういう人に「いやあなたが結婚するのはそんな人じゃないよ、こっちの太陽みたいな人だから」みたいなアドバイスをすると、驚かれることがあります。
矢口真里の火星は魚座なので優しくて愛情ある感じで、山羊座の太陽の堅苦しさとは全く違います。
彼女にしてみたら魚座を求めていたけど結婚したら山羊座だった、みたいな感じで、ものすごくギャップがあったのではないでしょうか。
ちょうど離婚した頃というのはトランジットの土星が彼女のネイタル(生まれ)の土星と重なっている時で、つまりサターンリターンということになりますし、太陽土星土星のスクエアという時期ですから、彼女(の結婚)にはドシンと相当重たいものがのしかかっていて、いかにも息苦しいタイミングであります。
しかも火星は結婚以外の男性ということになり、それに対して2012年以降、トランジットの海王星が乗っかって影響し続けているので、男性に対してタガが外れています。つまりルールや常識は通用しなくなっていたのです。
要するに太陽の示す夫や結婚生活にはものすごい圧迫がかかっていて、一方で火星(若い男)の方は鎖が外れてルーズになっていた、ということであります。なので不倫という形へ逃げたのでしょう。
ちなみにお相手のホロスコープを見てみましたが、矢口真里との相性は確かにお互いものすごく惹かれ合う部分がありますが、この二人が結びつくことによって混乱を招く、という相性になっていますね。だから大騒ぎになったのかと。
いずれにせよ、これで彼女はいったん禊は済んだという形かもしれませんが、何年か先にはまたトランジットのピンチが訪れますので、気をつける必要があります。ただ今回のことが免疫となっていれば、無事ということはあり得るでしょうが。
女性の方はご自分のホロスコープで、太陽と火星についてよく吟味されると、男性縁が見えてくるのではないでしょうか。
先日書いた上原多香子も、太陽に対して土星・冥王星のスクエアがありました。
彼女自身は結婚に圧迫があったように思えませんが、夫の方が自殺してしまいました。夫が彼女の圧迫をもらってしまった、という形です。
いずれにしても、結婚に難があったというのは共通しています。
おわり