これに関しては遺族に無許可で出版するという倫理観の無さもさることながら、本人すでに実年令32才でありながら実名を出さないことも反感を買う要因になっています。
ちなみにamazonにおいて「絶歌」は、これを書いている6/13時点ですべての本の中でベストセラー1位となっており、しかも新品は在庫切れという状況。さらに中古本にはプレミア価格が付いています。なんだかんだ言って読みたい人は多いんですね。
そもそもこれにはサインの傾向性というものがあって、風のサインはともかく読んでみたい、水のサインは死んでも読みたくない、みたいになるのでこういう事態には腹が立つでしょうが、サインそれぞれの価値観があるわけで。
ただ米ニューヨーク州にはこういうことを禁じる法律があるようで、すなわち「犯罪者が自分の手記などで金を儲けてはいけない」っていう「サムの息子法」という法律だそうですが、今回のことで日本にもぜひこうした規制を望む声も出ています。いつまでも犯罪者丸儲けでは、遺族が浮かばれないですからね。
【参照】wikipedia:サムの息子法
酒鬼薔薇聖斗のホロスコープは月に異常あり
で、彼のホロスコープについて考察してみたいと思います。
彼の生まれについては、生まれ時間も含め両親が手記の中で明記していますから間違いないでしょう。
このホロスコープで一番に目につくのは月です。
この月を見ていつも思うのは「しんどい月だよなあ」ということ――だからと言って同情するわけではないし、単に客観的感想というだけだけれど。
そもそも山羊座の月ということ自体、なにか息苦しさがあって、スカッと突き抜けない感じがあるわけです。それが6ハウスなので、常に要求をつきつけられている感じで、心理的ストレスが掛かっている。
しかも4ハウス方面からの圧迫がキツイ。
この圧迫は天秤座からなので、客観性=つまり他者の目ということであり、4ハウス=集団心理ということでもあるため、彼の月は常に世間からの批判に晒されるわけです。それが今回の行動に対する批判と無関係ではない。
しかもそれはキツイものになります。なぜかって火星・土星・冥王星だから。
火星は攻撃性、土星は倫理観、冥王星はそれらが度を超える、という意味。
山羊座の月が土星から圧迫を受けるんですからね。
月の年令時=つまり生まれてから7才くらいまでの幼少期に、これをモロに受けてそれが本人の情操に深く影響を与えるわけです。もちろん幼少時は家族内で受ける影響が大きい。4ハウスからの圧迫だから。
実は以前、両親の手記を読みましたが=あくまで自己弁護に終始するクソ本でしたが=それによれば、親は酒鬼薔薇に対して「厳しくしなかった」と書いています。ただこのホロスコープからすれば「どのツラ下げてそんな方便言えるわけ?」と突っ込みたくなりますが。何と言っても火星・土星は天秤座15度ですからね。親のエゴがまったくなかったとは考えにくいわけで。
ただ百歩譲ってみれば、親の方は意外と無意識だった、というのはあるかもしれないです。――イジメられっ子が一生忘れないのに、イジメた方はほとんど覚えていないように。
ところが圧迫を受けた方は、確実に月という情操に深く刻まれて一生背負って生きていくことになる。このホロスコープのようにこれだけ月がダメージを受けていると、もしかしたら感情はもはや働かなくなったかもしれない。それを「サイコパス」と言われればそうかもしれない。
結果として、この酒鬼薔薇は親に懐くよりお婆ちゃん子だった、というのはそれを物語っているのでは?その祖母が亡くなり、ついに感情がオフってしまった、と考える方が普通のような気がします。
ただオフったからといって、やられっぱなしじゃなくて彼が反発的行動をするというのは活動サインだからで、圧迫に対して黙っちゃいないよっていうストーリーにはなります。もちろん叩かれて一時的にしおらしくなることはあるでしょうが、それが一生続くわけではない、いつかは反発に出る――それは活動サインだからだし山羊座20度だからです。
事実、水星の年齢域になっていくと、それは妄想的な形で顕現化していくわけです。
自らを「酒鬼薔薇聖斗」と名付け、警察を欺いたように。
とまあ、このまま続けると際限なくなってしまうので、以後は又の機会があればということにさせてただきます。
酒鬼薔薇は今まさに自我を主張するタイミング
そしてタイミング的な話になりますが、いま時はまさにカーディナルスクエア時代ですし、それは彼の活動サインの天体に直接影響を及ぼします。つまり上に書いた「いつかは反発に出る」という事になるわけです。反発と言ってもストレートにケンカを売ったりというわけではないですが、要するに「黙ってこのまま終わらないよ、そろそろ自分を主張させてもらう」という事です。
そういう意味で、いみじくも彼の太陽は12ハウスであり、これは彼が矢面に立つ事をせずメディア等を使って発信するということになり、しかも彼は現在太陽の年齢域なわけですから、この太陽を発揮するのに何らマイナス要素はないどころか最も活発な活動期なわけです。ただ天秤座からの圧迫はもちろん存在し続けるわけで、すなわち上述した世間からの反発は彼にとって一生の命題であり続けます。
さらに彼の太陽は蟹座14度であり、現在のトランジット冥王星とは180度の関係になります。すなわちこの太陽は限界突破を試みるタイミングなわけで、同時にMCに天王星が重なっている事もあり、一生の内でこれほど社会的モチベーションが上がる時はないでしょう。
なので、「遺族の感情を無視して本など出しやがって」と言われようが、今は太陽を思い切り発揮して社会に対して自分を出していく、しかないわけです。太陽はそもそも獅子座の主星であり、その意味では自我を発揮する天体なわけですから。
ちなみに蟹座の太陽は「良い悪いは関係なく、自分の考えを働きかけていく」という意味になりますが。
彼には確か兄弟が下に二人いますが、なぜ彼だけあのようになってしまったかというのは、親との関係性が大きいと思うと同時に、それは彼のホロスコープが実際の親子関係に投影されてしまうのであって、おそらく彼以外の兄弟には親の接し方も違っていたはずです。
すなわちホロスコープが導くとも言えますが、宿命的にそういう生まれを選んでこの世に出てきたということでもあるわけです。
おわり