ロックフェラー家の創始者=ジョン・D・ロックフェラーのホロスコープを見る




ロックフェラー家の創始者=ジョン・D・ロックフェラーのホロスコープを見る | lyu1-webロックフェラー家の三代目デビッド・ロックフェラー氏が逝去した。
ロックフェラー家と言えば、石油事業で巨万の財を成し、慈善事業にも力を入れる事で一族の名を馳せた。その一方で「闇の権力者」として、陰謀論好き諸氏の食指を今なお刺激してやまない血族でもある。

その点ではやはり、あれだけの基盤をゼロから築いたという点で、創業者であるジョン・D・ロックフェラー氏にことさら興味を持っていかれてしまう。

ジョン・D・ロックフェラーの軌跡

言うまでもなく、ジョン・D・ロックフェラー氏はスタンダード・オイル社を創業し、その才覚でもって市場の覇者たらしめた。その手法は一時期アメリカの石油市場を独占し、他社の追随を許さなかった。一方であまりに独占がすぎたため、シャーマン法(独占禁止法)ができ、その独占手法は後に規制されることになる。

それまでロックフェラー氏がやったことは今で言うM&A、つまり企業買収によってライバル社を次々と傘下に吸収していくというもの――と言うと聞こえはいいが、実際はそんな甘いものではなかった。というのも、ロックフェラー氏の買収オファーを断った企業には、不当なカルテルによって圧力をかけ、倒産に追い込んでしまうというかなり高圧的なものだったからだ。

こうした強引な手法によって石油業界をほぼ制圧しただけでなく、関連する事業へ次々と投資してゆき、塗料や石油化学製品などあらゆる石油関連事業を傘下に持つ一大企業体になっていき、ついにはそれらを統合化するためスタンダード・オイル・トラストを設立するに至った。

だが先に述べたように、シャーマン法によってこのトラスト(企業合同)による市場の寡占は規制されることになり、後に34の会社に分割されることになった。

とまあ、ざっとこんな感じでロックフェラー一族がその支配力を広めていったわけだけど、世の中の陰謀好きにはロックフェラー家に詳しい人がゴマンといるので、これ以上は他をご参照いただきたいw。

で筆者としては、ロックフェラー帝国を築いたジョン・D・ロックフェラー氏のホロスコープを考察してみたいと思う。

石油との宿命の出会い

ジョン・D・ロックフェラー氏:出生ホロスコープ

ジョン・D・ロックフェラー氏:出生ホロスコープ

1839年ニューヨーク生まれ、wikiによれば父親は山っ気たっぷりの風来坊で、母親は熱心なバプテストだったという。父が家に寄り付かなかったため、母が子供らをしつけた。そのため、自然と倹約と真面目さが身についたという。

石炭から石油へのエネルギー革命は19世紀に加速していったが、ジョン・D・ロックフェラー氏の若年期には、まだ石油はほとんど普及していなかった。そんな中、1852年にロックフェラー氏は精油事業を買収する機会を得る。

ちなみにこの時、石油を意味するトランジットの海王星は牡羊座にあり、ロックフェラー氏の6ハウスの火星・木星とはちょうど対極(180度)になっていた。木星に海王星が絡むと、それは果てしない広がりを示し、しかも牡羊座からの呼応だけに、ロックフェラー氏にとって新たなチャンスの広がりへの予感だったと思う。

もう一つ、この時点で特筆するべきことがあって、それはロックフェラー氏のVx(Vt=ヴァーテックス)が天秤座の11度=つまり生まれの木星とほぼ同位置にあったということである。Vtとは「避けられない宿命的なポイント」と言われるが、そのVtを刺激したタイミングでもあったと言える。

いずれにせよ運命は動き出した。

ロックフェラー氏の支配性と未来の予見性

先に述べたロックフェラー氏の支配方法を示唆するホロスコープのポイントはいくつかある。
まず4ハウスの太陽があってこそだろう。この太陽は蟹座で、自己の考えを押し付ける。それは異論を排除するということでもある。彼が買収を断った企業を倒産に追いやったのは、そうした蟹座の性質からだ。

しかもこの太陽は4ハウスなので、自分のエリアを保護しつつ拡大していく。蟹座が夏至点から始まるのは、そういうことだから。そして彼の太陽は、個人の夏至点=4ハウスのカスプの位置にバッチリ重なっている。

この太陽は12ハウスの冥王星と90度で、彼の太陽は常識を破ることを意味している。しかもそれは不当な方法で、ということになるだろう。しかもこの冥王星は十分に怖い。

もう一つは、8ハウスの土星だ。
この土星にも裏の怖さがあり、支配的に働くだろう。しかもMCの支配星にもなっている。

そしてこの土星も、先に述べた太陽も、自分は表に出ずに裏で糸を引く存在になるはずだ。

ジョン・D・ロックフェラー氏が、この頃まだ価値の定まっていない「石油」というものに将来的な可能性を見出したのは、彼が未来的思考の持ち主だったのと、予見的資質があってのことだと思う。

上述したように「石油」を示すのは海王星だが、彼の海王星は11ハウスにあって水瓶座だ。実は11ハウスや水瓶座に天体がない人は、未来的志向に乏しい。その分現実思考で、今が良ければ、ということになり、今幸せになりたい、今実績を出したい、という願望に支配される人生になりがちだ。
つまりこの時代で言えば、まだ主筋であった石炭を選ぶ人、ということになるであろう――しかし石炭の将来は暗かった。

その点、ロックフェラー氏は十分に将来への予見があったはずだ。すでに述べたように11ハウスも水瓶座も将来を意味するからだ。しかもこの海王星は6ハウスの木星・火星のコンボと120度でポジティブな関係になる。6ハウスの木星はすでに述べたようにVtという宿命的なポイントと合であり、つまり11ハウスの海王星ともタイトな120度ということになる。

以上のように、ジョン・D・ロックフェラー氏には将来への予見があったように思うし、それはホロスコープに見事に暗示されている。ただ占星術の解釈で間違えてならないのは、ロックフェラー氏には、その未来をつかむための努力と行動があったということだ。
努力と行動なくして、天体エネルギーを取り込むことはできない。

蛇足ながら、陰謀好きの間では、第2次世界大戦はロックフェラー家とロスチャイルド家の覇権争いだったとか言われるけど、そうであったとしてもなかったにしても、おそらく公表されることはない。まあ将来的には、もしかして解明されることがあるかもしれないけど、それは両家の威光が消え去った後の話だろうという気がする。

いずれにせよロックフェラー家やロスチャイルド家が裏で仕掛けたものでなかったとしても、あの時代に戦争のような争いが起こる世の中の動きは出てきたはずだ。

なぜなら当時の天体配置がそのようなものだったから――そして天体の影響を受けて動かされるのは我々生命体である。

【※ホロスコープ画像はSolar Fire Ver.9を使用】

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