カストロ前キューバ議長は言われているような暴君だったのか?




カストロ前キューバ議長は言われているような暴君だったのか? | lyu1-webキューバのフィデル・カストロ前議長が死去した。
1950年代にキューバ革命を指揮し、当時アメリカにベッタリだったフルヘンシオ・バティスタ政権を打倒した後、キューバを共産主義に変え、その後49年間という長きにわたって統治したキャリアは、間違いなく歴史にその名を刻んだろう。

だがいろいろな記事を流し読みしてみると、現在この人の評価は割れているようだ。
カストロ氏は革命直後こそカリスマ的な支持を得たが、時代は米ソ冷戦という中で、反米色を強めソビエト連邦との関係を深めた事が、その後のアメリカ対キューバの混迷を呼ぶことになり、結果キューバ国民に困窮やストレスを与えることになった。また1962年には、ソ連がキューバに核ミサイル基地を建設し「ついに核戦争か」という、いわゆる「キューバ危機」を招いた。ちなみにこれは「13デイズ」というタイトルで映画化されている。

ともあれ共産主義化ということは、単純に国民の自由な活動が制限されるということにもなる。ビジネスはもちろん、表現や政治活動その他諸々の自由を奪われ、結果100万人以上ともいわれるキューバ国民が国外へ逃亡した。メジャーリーグ等で何億もの年俸を稼ぎ活躍するキューバ出身の選手は、ほぼ間違いなく亡命しており、中には小ボートで命からがらフロリダ湾にたどり着いたりしている。キューバからの亡命者がフロリダ州に多いのはそうした亡命手段のためだろう。

フィデル・カストロ=独裁者?

そんなカストロ氏に対するアメリカ主導の論調はただ一つ「独裁者」だ。
現にドナルド・トランプ氏は「残忍な独裁者が死去した」とコメントしている。またカストロ氏は630回以上の暗殺計画があったとギネスブック登録されているが、そのほとんどがアメリカCIAが企てたものだと言われる。
つまりバティスタ政権時代、キューバはアメリカの親愛なる友好国であったはずが、カストロ政権に変わった途端に敵対国になったどころかソ連に加担さえしたわけで、可愛さ余って憎さ百倍ということになるだろうか。

ただ、このブログでも何度か触れているようにアメリカは蟹座の太陽なので、さすが論理の押しつけがましさは群を抜いている。アメリカの論理からすれば、カストロ氏は徹底して「独裁者」なわけで、異論は一切認めない。そしてその絶大なる発言力と資本力でもって世界中に「カストロ=独裁者」を知らしめているわけだ。

独裁者だったかもしれないがそれ以外にもあった

ところが一方でカストロ氏を支持する論調も確かにある。
バティスタ政権時代、キューバはアメリカ資本に食い物にされ政治や経済は腐敗していた。汚職が横行し政治家や軍部は利権を貪り私腹を肥やしていた。そんな腐りきった状況に業を煮やした若きフィデル・カストロが、チェ・ゲバラ氏らとともに革命に立ち上がったのだった。そして結果はすでに述べた通りだが、その革命後もカストロ氏は医療や教育やスポーツに力を注ぎ、キューバをその分野において世界に誇れる国にした。また人道主義者でもあり、差別に対しても徹底的にこれを排除した。

11月25日に90歳で死去したキューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長。親日家として知られたカストロ氏だが、2003年3月の来日時には広島を訪問している。1962年、人類史上最も核戦争の危機が高まったとされる「キューバ危機」を経験したカストロ氏にとって、広島の訪問は「長年の夢」だったという

【参照】フィデル・カストロ氏「人類は広島の教訓を学び取っていない」来日時に訴えた平和への思いとは

キューバは常にアメリカから敵視されてきた歴史がある。ところがカストロ氏はアメリカが言うほどアメリカが嫌いではなかった、という説もある。実際wikiにあるように、アメリカはカストロ政権をすぐに承認しているし、カストロ氏自身も政権樹立後すぐにアメリカに挨拶に行ったようだ。
アメリカが気に入らなかったのは、カストロ政権がキューバ国内にあるアメリカ企業の資産没収と国有化を実施したことだった。これがついにアメリカを「カストロ=独裁者」認定させ、経済制裁や国交断絶に至らしめたのだった。

フィデル・カストロ氏のホロスコープ

フィデル・カストロ氏:出生ホロスコープ

フィデル・カストロ氏:出生ホロスコープ

10ハウスにある天王星がこの人が革命家であることを物語っているかのようである。この天王星は魚座の28度で、社会のシステムや立場と言ったものにとらわれたくない、純粋な自己のあり方を模索する度数だ。しかもこれは9ハウスのカスプに由来しており、このホロスコープの持ち主が決して現状に満足せず、真の独立を模索していることがうかがえる。

しかし彼がカリスマ的な指導者たる故由は、1ハウスにある冥王星だろう。この冥王星は蟹座なので民衆意識を支配するエネルギーを有している。そしてこの冥王星はノードに重なることにより、彼の下には多く人が集まることになる。

カストロ氏が革命を起こそうとしたのは20代半ばからで、つまり太陽の年齢域ということになる。
この太陽は現状に滿足せず理想を求めており、それが3-9ハウスで働いていてしかも獅子座・水瓶座のセットなので、過去の体制に従属する気がさらさらなく、現状から脱却する気が満々にみえる。
これに5ハウスの土星が絡むという構図で、3・5・9ハウスだけに外に飛び出したいし、それぞれ固定サインだからそれを「しつこく」やり遂げようとする。

実際、カストロ氏らがそれまでの親米的かつ私欲に走るバティスタ政権を倒すために行った革命運動は、一度は政府側に鎮圧されてしまう。いったんメキシコに亡命し体勢を建て直して、ふたたびキューバに戻り戦いを試みた。しかしまたしても軍に攻撃されて山中に逃げ込む事になるのだが、その後も諦めずゲリラ的な戦いを2年続け、とうとうバティスタ氏をキューバから追い出し革命を成し遂げるに至った。この何年にも渡る闘いを続けるのは、相当な不屈の精神と「しつこさ」がなければできなかったことだろう。

ちなみにこのホロスコープでは土星が群を抜いて印象深い。
この土星こそ、彼が私利私欲や腐敗を嫌い、そしてそれを国民にも強いたキーポイントなのかもしれない。

【※ホロスコープ画像はSolar Fire Ver.9を使用】