本人も驚いて「なにこれどういうこと?笑」とツィートしている。
確かに日本だけでなく世界中でヒットとなると、今回の作品が非常に高く評価されているのは間違いないと思うが、ではなぜそうなのかを考えたときに、密かに私はロンドンに移住したのが功を奏したのでは?と思っているのだが、まあそれは後で書く。
宇多田ヒカルのホロスコープに見る非凡さ
ご存知のように彼女はニューヨークで生まれた。
生まれはたいそうな難産だったという――本人曰く、予定日から3週間以上も過ぎて帝王切開するも、心肺停止で生まれてきたとか。
そうだ、産まれた時の話。予定日から3週間以上過ぎてヤバいってことになって帝王切開で出されたんだけど心肺停止で、父は医者に「残念ですが…」とまで言われるも、父の必死のマッサージで うわああゴールされてもーたーーー!
— 宇多田ヒカル (@utadahikaru) 2011年1月9日
この生まれた瞬間の過酷な状況に関しては、彼女のホロスコープが如実に物語っている――それを示す部分はかなりディープだ。(もしかしたら実際はこの時間より幾分早く生まれていたのかもしれなくて、パニックが落ち着いて時計を見たのがこのタイミングだったのかも)
いずれにせよそうして地球上に生まれた瞬間のホロスコープに、宇多田ヒカルという人間が創作や表現で身を立てるであろう事がすでに暗示されている。
「ああ、月が5ハウスだし魚座だし、海王星とアスペクトがあるからね」というのは要素のほんの一つにすぎなくて、何より彼女に生まれながらに持っている才能が非凡であることが重要ポイントなのは言うまでもない。
例えば「彼女は家で趣味のデジタルな創作を社会に打ち出す」これは彼女のホロスコープの金星をそのままシンプルに読んだだけのことで、
「そしてそれは15~25才に現実化する」
「その作品はどこか無国籍で、しかもディープな感情表現ではなく、むしろ客観的とさえ言える自己を表現する」と、この金星一つだけで読めるストーリーがたくさんある。
――ただし宇多田作品をじっくり聴いたことがないので、最後などは当たっているかどうかわからないがw
日本でデビュー
ともあれ、彼女はホロスコープ通りに15才で作品を世に出した。
そのデビュー曲「Automatic」は社会現象になるほどの大ヒットだったが、この頃彼女の木星・天王星にトランジットの冥王星が重なって強烈なパワーをもたらしていた。この木星・天王星は東京では仕事の6ハウスになる――つまり過剰な仕事量となり、結果トップを極めることになるのも、ホロスコープの示す通りだ。
この頃彼女は日本に移っていたと思われるが、東京での彼女のホロスコープは月が天頂に重なり、ゆえに人気となる。そしてトランジットの木星がその天頂に重なっていたのも幸いした。
彼女の月は魚座23度で、この度数は社会構造から離れてナチュラルな姿でいようとする性質である。彼女がTV番組などでちょっと俗っぽさから離れた風変わりなキャラに思えるのは、この月が示すように人間の作った社会構造からは離れたがっている人、というのがあるからだと思う。
それと後に記す「人間活動」宣言も、この魚座23度の月が大いに関連するんだけど。
ニューヨーク→東京でホロスコープが逆転
ただニューヨークでは3ハウスだった彼女の太陽は、東京では8ハウスの入口近くになってしまい、これは何かに縛られることを意味する。それに伴って全体的な天体配置も西側に移ってしまうので、彼女の日本での活動は知らず知らずのうちに窮屈なものだったのではないか。
おそらく仕事に追われ、自由を奪われたはずだ。結果的に創作の自由度も狭めたかもしれない。
それはあの頃あちこちに出ずっぱりだった彼女の多忙さが物語っている。レコード会社との契約やらファンの期待やらで、それまで自由に作っていた作品も、いつしかプレッシャーになって彼女を苦しめていたかもしれない。作品の幅を狭めていたかもしれない――皮肉なことに、彼女の太陽もそれを暗示している。
つまり日本では彼女の「俗的なものから離れたいという月」に反するように、人間社会へのニーズにはめ込まれていった。
人間活動宣言
2010年、宇多田ヒカルは突如「人間活動」に専念すると宣言し、活動休止を発表する。
ちょうど彼女の生まれの月にプログレスの月が重なった直後のことで、一つの内的サイクルが終わり、新しい人生サイクルが始まろうとしていたタイミングだった。
これはトランジットの影響と違い、自分の月を更新&上書きするようなものと言えばいいかもしれない。(余談だが私も同じ状態の時に仕事を変えている)
すでに書いたように彼女の月は、魚座23度の「社会構造から離れてナチュラルに生きようとする」性質だ。これがプログレスの月と重なり上書きされることによって、彼女は人間「宇多田ヒカル」を取り戻そうとしたに違いない。おそらくそれまであまりに社会構造にハマりすぎたからだろう。
ロンドンへ
その後、彼女はロンドンに移り住んでいたことが発覚する。
ロンドンでのリロケーションチャートはこうなる。
太陽が1ハウスになり、日本と違い自分を押し出せる配置になった。
しかもこれなら自分のやりたいように、自分のペースを崩さずに生きようとする配置だ。
またアセンダントには海王星が重なり、作品イメージが広がっただろう。
このイメージを火星が受け取り、自分のセンスに乗せていく――そしてそれが彼女の収入になる。
なによりこの火星のアスペクトの広がりがバラエティに富んでいる。そもそも火星のある魚座の初期は、いろいろなものを雑多に集める性質なので、今後彼女の作品のテーマは、どんどん広がりを見せるのではないか。
この火星を見るだけでも、このままロンドンにいれば、35才以降また才能が弾けちゃうのかなと思わせる。
もちろんデジタルな彼女の感性もそのまま収入につながるだろう。
ただこの金星が興味深いのは、一つだけ、どの天体ともアスペクトがなくポツンとあることだ。したがってこの感性は衰えて錆びつかない事を意味している。
そんなことも、彼女の復活に寄与しているかなと思う。
そんな彼女に一つだけ、将来危惧されることがある。
今は、それには触れない。
素直に彼女の復活を賞賛したい。
※星占い(笑)には逆立ちしてもできない読み方をしてみたw
【※ホロスコープ画像はSolar Fire Ver.9を使用】