天皇陛下がお気持ちを表明された。
常識的に考えてみても陛下は82歳というご高齢であり、一般人ならとっくにリタイヤしていてもおかしくないわけで、しかも前立腺癌と冠動脈のバイパス手術という二度の手術を経られて、今なお国民のためにご公務に励まれる姿には頭が下がる思いがするし、さらに美智子さまとお二人で支えあっているお姿は、微笑ましさとともに神々しささえ覚える。
意外にも革新的な陛下のホロスコープ
ただ占星術的に見れば、陛下は6月にウラヌスリターンを迎えられ、一つのサイクルを終えられたということがある。ウラヌス(天王星)は独立という意味があり、人間は一個の独立した個性としてこの地球上に生まれてきている――それが天王星だとすれば、その独立形態が一つの周期を終えたということになる。
ちなみに今上天皇の天王星は牡羊座23度「コーヌピア」のサビアン度数であり、この度数の意味は「意志の強さによって未知の扉を開く」というもの。
ただこの天王星は蟹座の冥王星によってスクエアに入られている。蟹座の冥王星つまり保守的な権威から「無茶はおよしなさい」とたしなめられているという図でもある。この権威を皇族・華族や宮内庁と見ると分かりやすいかもしれない。
この天王星も含め、全体的に陛下のホロスコープは非常にアクティブで革新的なものをお持ちのように思える。これは先代の昭和天皇のものと比べても差は明らかで、昭和天皇が「静」とすれば今の天皇陛下は明らかに「動」。
これは意外に思えるかもしれない。なぜならメディアを通じて知る天皇陛下のお姿からは、そうした「動」の部分はなかなか伝わってこないから。
ただこうしたホロスコープ検証を経て、あらためて思い起こせば、確かにご公務中に国民へ自らコミュニケーションを働きかけていくお姿などは、その片鱗を感じられる事かもしれない。これは受動的な人間には通常できないことだから。
明らかにその「動」な性質が証明できるのは、美智子様との出会いではないか?――なにせテニスのトーナメントで美智子様を見初められたということ、ご自身もプレイされている中でということ――まるで現代ドラマか漫画での出会いかのようで。
さらに当時は、一般人から皇太子妃を選ぶなるなど考えられなかったという時代背景があった。
実際、美智子様とのご結婚は当初、皇室内外から猛反対を受けたという。
これこそ蟹座の冥王星の圧迫そのものではないのか。
しかし陛下の天王星はその革新的な性質でもって「意思の強さによって扉をこじ開けた」つまり従来からの常識をブレイクスルーしたのである――まさしくコーヌピアの度数の真骨頂だ。
と同時に、その「動」的性質を世に知らしめたエピソードだろう。
さらに言えば、今回のお気持ち表明によって「生前退位」という、これまでの常識や制度を打ち破る提案を持ち出している。これさえ、陛下が革新的であることの証明ではないのか。
もう一つの占星術的証明
そしてもう一つ、陛下が今回「お気持ち表明」されたポイントとなる部分がある。
それは進行(プログレス)において新月になったということ。
しかも、その新月度数が素晴らしい――魚座24度。
この度数のサビアンは「聖職の浄化」というもので、その意味は「人への影響を考慮して、落ち度のないように最終形を考慮」というもの。
これこそまさしく、今回の陛下のお気持ち表明につながるものではないのか。
つまり最後ジリ貧にならぬよう、まだ元気な今からきちんとした引き際を準備したい、という心理が表面化されての行動なのだろう。(どこかの老害政治家どもに学んで欲しいことである)
もしそうだとするなら、タイミング・心理的背景・そして陛下がこの世に生まれてきた使命など、全ての辻褄が合う。
そして今さらだけど、占星術ってすげーな、と思わされる。(言っておくが、星占い・12星座占いとは格が違う)
【※ホロスコープ画像はSolar Fire Ver.9を使用】